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不定期刊行物 Sinfonica研究叢書No.21

小地域統計を利用した都市地域分類に関する研究

「小地域統計を利用した都市地域分類に関する研究」表紙 当財団が、総務省統計局が提供する国勢調査小地域統計による統計地図作成と都市地域分類に関する研究を行うことを目的として、平成21年度に小地域等統計分析研究分科会のひとつとして設置した「統計データによる都市地域分類研究会」(主査:高阪宏行 日本大学文理学部教授)における研究成果の一部をまとめたもの。

 第1章「国勢調査小地域統計による都市地域分類に関わる諸問題」では、国勢調査小地域統計データを利用した統計地図の作成のための方法論的諸問題が論じられている。
 第2章「国勢調査小地域統計の空間データ分析に関わる統計的に難しい諸問題」では、空間データの二つの特異な性質である空間的従属性と空間的不均質性とを検知する方法および、それらを考慮した空間分析手法を考察。
 第3章「人口分布の空間補間に関する研究」では、国勢調査小地域統計の町丁目・字の人口数を規則的な格子上のセルに再配分するサーフェスモデルを取り上げ、適用時に直面するさまざまな基本的問題をまとめている。
 第4章「グリッドモデルの評価と国勢調査データへの適用」では、前章を受けて、グリッドモデルの概要と国勢調査データへの適用の可能性と課題について考察。
 第5章「都市計画区域の用途規制と都市の居住構造の関係」と第6章の「国勢調査小地域集計と用途別建造空間量からみた町丁目の人口特性の考察」では、都市計画の用途地域図や建物現況データで表現される土地利用と建造空間との関係、および国勢調査小地域集計で捉えられる居住属性と人口特性との関係を、それぞれ分析。

編集: (公財)統計情報研究開発センター
規格: B5判、163ページ
発行: 平成25年7月1日
価格: 2,420円(税込)

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もくじ

はじめに

第1章 国勢調査小地域統計を利用した統計地図作成のための方法論的諸問題

    1.  2-1.統計項目の選定2
    2.  2-2.統計項目の測定法3
    3.  2-3.統計項目間のクロス集計6
    4.  2-4.空間的集計7
    5.  2-5.空間データウェアハウス11
    6. 3.階級区分図の作成法12
    7.  3-1.統計量の階級区分12
    8.  3-2.2変数交差地図14
    9.  3-3.階級区分図作成における空間データの非正規性の処理14
    10. 4.階級区分図に見られる空間パターンと内部構造の分析17
    11.  4-1.階級区分図内の空間パターンの識別17
    12.  4-2.階級区分図の内部構造の分析19
    13. 5.割合と量を考慮した地域分類21
    14. 6.おわりに23

第2章 国勢調査小地域統計の空間データ分析に関わる統計的に難しい諸問題

    1. 1.はじめに25
    2. 2.空間的従属性の範囲の検出27
    3. 3.グローバル回帰と空間回帰モデル31
    4.  3-1.通常最小二乗法32
    5.  3-2.空間回帰モデル33
    6.  3-3.一般化最小二乗法34
    7.  3-4.空間自己回帰モデル35
    8. 4.通常最小二乗法による空間回帰モデルの構築と回帰残差に対する空間的自己相関のチェック36
    9.  4-1.通常最小二乗法による空間回帰モデルの構築36
    10.  4-2.回帰モデルに対するチェック項目41
    11.  4-3.回帰残差に対する空間的自己相関のチェック42
    12.  4-4.ホットスポット分析43
    13. 5.ローカル回帰:地理加重回帰45
    14. 6.おわりに50

第3章 人口分布の空間補間に関する研究

    1. 1.人口数に対する地図表現の方法53
    2. 2.空間補間の局所的方法55
    3. 3.サーフェス(面)モデルの方法56
    4.  3-1.地区のセントロイド56
    5.  3-2.距離-減衰関数57
    6.  3-3.整合窓幅の設定59
    7.  3-4.人口数の保存59
    8. 4.サーフェス(面)モデルの数値事例60
    9. 5.サーフェス(面)モデルの人口センサスデータへの応用66

第4章 グリッドモデルの評価と国勢調査データへの適用

    1. 1.はじめに69
    2. 2.グリッドモデルの概要とパラメータ70
    3.  2-1.グリッドモデル作成の背景70
    4.  2-2.グリッドモデルの概要71
    5. 3.センサス地理74
    6.  3-1.北アイルランドのセンサス地理75
    7.  3-2.日本のセンサス地理76
    8.  3-3.統計出力地区と町丁・字等別境界の比較77
    9. 4.適用事例と考察79
    10.  4-1.グリッドモデルの適用:北アイルランド79
    11.  4-2.グリッドモデルの適用:東京都区部84
    12.  4-3.適用事例に関する考察93
    13. 5.グリッドモデルの研究95
    14.  5-1.整合窓幅と地区の関係95
    15.  5-2.隣接地区と推定99
    16.  5-3.日本におけるグリッドモデルの適用可能性とその課題100
    17. 6.おわりに105

第5章 都市計画区域の用途規制と居住構造の関係
-国勢調査小地域統計による分析-

    1. 1.はじめに109
    2.  1-1.問題の所在109
    3.  1-2.研究目的および研究対象地域110
    4.  1-3.用途地域の種類と用途規制111
    5. 2.用途地域・市街化調整区域のデジタル地図作成と分布の特徴113
    6.  2-1.都市計画図のデジタル化と誤差113
    7.  2-2.足立区における用途地域・市街化調整区域の空間的分布と特徴115
    8.  2-3.足立区における用途地域・市街化調整区域の空間的分布と特徴の考察117
    9. 3.町丁目別の用途地域・市街化調整区域の構成比とその類型化119
    10.  3-1.町丁目別の用途地域・市街化調整区域の構成比の算出119
    11.  3-2.クラスター分析による町丁目の類型化120
    12.  3-3.地域タイプの空間的分布と特徴123
    13. 4.国勢調査小地域統計を用いた用途規制と居住構造の分析124
    14.  4-1.分析項目の指標と分析方法および手順124
    15.  4-2.人口属性との関係性125
    16.  4-3.世帯属性との関係性127
    17.  4-4.住居属性との関係性131
    18.  4-5.職業との関係性140
    19.  4-6.まとめと考察142
    20. 5.おわりに144

第6章 国勢調査小地域集計と用途別建造空間量からみた町丁目の人口特性の考察

    1. 1.はじめに149
    2. 2.足立区における用途別建造空間量の地図化150
    3.  2-1.独立住宅150
    4.  2-2.集合住宅150
    5.  2-3.事務所152
    6.  2-4.専用商業152
    7.  2-5.専用工場154
    8.  2-6.倉庫・運輸154
    9. 3.国勢調査小地域集計と建造空間量からみた人口・世帯分布の考察156
    10.  3-1.人口数156
    11.  3-2.世帯数156
    12.  3-3.高齢者割合156
    13.  3-4.年少者割合158
    14. 4.住宅密集地域の抽出160
    15. 5.おわりに163
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