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すずしい ぼうし はどれかな |
(1)ねらい
○夏にかぶる帽子の中で,涼しいのはどの帽子か。白い帽子,麦わら帽子など,
経験や知恵は豊富である。そんな中で,客観的な"確かなデータ"に基づいて追究し,
判断するする力,マインドを育てる。
○比較できるようにいろいろな帽子を考え,帽子の中の温度を測り,棒グラフに表すことができる。
○棒グラフを読み取り,温度の低い帽子が,すずしい帽子であると考えられる。
○単なる意見や経験のみではなく,誰もが認める
"確かなデータ"に基づく判断のみならず,それを使って,自分自らが理解し納得し,
他の人に対して説明・説得するコミュニケーション能力を育てる。
○一番すずしい帽子を予想できる。
○実際に温度計を帽子の中に入れて,炎天下,30分ごとに6回測り,記録をとる。
○棒グラフに表すときに,目もりのとり方に(等間隔,原点0,温度の上限は日常の気温を参考に)
気をつける。原点0は必ずつける。
○グラフの表題をつける。
○結果を見て,予想したものと同じであったかどうか,調べる。
○さらに発展させて,紫外線について,教師の話を聞く。
○まとめの作文を書くことができる。
♪統計作文♪
すずしい ぼうし はどれかな |
東京都足立区立島根小学校2年
板谷慎太郎
ぼくは夏休みのじゆうけんきゅうに,とうけいグラフをすることにしました。りゆうはどんなこと
でも,グラフにできるとわかったからです。
学校のプールの行きかえり,こんちゅう,ざりがに,草花,くも,なににしようかといろいろ
かんがえました。それにしても,「あついなあ。」 学校のぼうしをぬぎました。
「そうだ! 学校ぼうのおんどしらべをやってみよう。」と思いました。ついでに,いろいろな
ぼうしもしらべることにしました。
ごご1時から4時まで,30分ごとに10日間さいごまでがんばってグラフにしました。
そして,統計協会長賞をもらいました。さいこうにうれしかったです。おしえてくださった人たちに
「ありがとう。」のきもちで,いっぱいになりました。
(全国では奨励賞受賞)
〔注〕この作文は,統計グラフコンクールでの受賞の喜びを率直に書いたもので,これはこれで意味の
ある作文である。これを統計作文にするには,帽子をかぶるとすずしくなる経験を,それを単なる経験
で終わらせるのではなく,どの帽子がすずしいか,他の素材の帽子と比較しながら,実証的に"帽子の
中の温度"測定を通し,棒グラフにまとめ(本来なら折れ線グラフ),傾向を読み取るなど,客観的な
"確かなデータ"によって追究したことを書く(とらえる-あつめる-まとめる-よみとる)。単なる
意見で判断するのではなく,この結果(データ)に基づいて帽子の選択を行う(いかす)。さらに,
毛糸の帽子がすずしいこと,温度も上がりにくいとともに,気温の下降に対しても変化の少ないことを
読み取り,素材によって帽子の中の気温の変化を追及する(いかす)を書けば,すばらしい。