よむ

世界人口と食料供給


(1)ねらい

○世界人口の増加を様子を読み取り,それに伴う問題の1つとして食糧問題に関心をもつ。

○食料供給の格差は先進国と発展途上国では依然大きく,世界的には飽食と飢餓とが混在している という矛盾を感じ取る。

○欧米諸国を中心とする食料供給の豊かな国では,肉類,牛乳・乳製品の消費が大きく, 食料供給の乏しい国では,穀類,いも類が中心になっているという食生活の違いを読み取る。

○我々日本人は十分な栄養量を日々摂ることができるが,それは決して当たり前のことではなく, 満足な食料を得ることができず苦しんでいる人々が世界には存在することを感じ取る。

○供給栄養量の多い国⇔少ない国などのように,ある観点を決めてその内訳について比較する方法を 学ぶ。

○地域ごとに食料供給の内訳には相違があるが,供給栄養量の少ない国は一般的に穀類, いも類に偏っているなど資料にみられる傾向を読み取る。



(2)指導上の留意点

○供給栄養量は,人間の消費に向けられた食料の1人あたり供給量で,個人が実際に消費する食料の 熱量ではない。(矢野恒太記念会編「世界国勢図会」より)

○モンゴルは供給栄養量は少ないのだが,遊牧民であるため,牛乳・乳製品や牛肉の供給量が多く なっている。可能であれば,このような文化的な相違にまで踏み込んで考察を深めさせたい。

○既習ではない「レーダーチャート」を用いるため,丁寧に読み取らせていく必要がある。 個々の項目間(肉類,穀類など)の比較も重要であるが,概形をとらえて(六角形,三角形, くさび形など)比較していくこともつかませたい。