1.プロジェクトの経緯

 インドネシア共和国においては,インドネシア政府における地方分権化への政策転換によって,地方行政のための基礎資料としての小地域統計の作成やその提供体制の整備が緊急の課題となっている。一方、BPS(インドネシア中央統計庁)は,これまで,日本政府の協力などによって,人口センサス,農業センサスおよび経済センサスの実施,ならびにそれらの集計技術の改善を進め,小地域統計の作成の基盤が整備され,上記の課題に対応可能な能力/技術を有するにいたっている。しかし,小地域統計については,作成・分析・提供に関する技術に乏しいことから,これらについて過去の経験が豊かな日本の協力を要請した。
 この要請を受け独立行政法人国際協力機構(JICA)により立ち上げられた技術協力プロジェクトに対し,ICONS国際協力株式会社及び財団法人統計情報研究開発センター(Sinfonica)がプロポーザルを提出し,本プロジェクトの実施が合意された。それにより,本プロジェクトは2006年8月より開始された。




2.小地域統計とは

 インドネシアにおける行政地域は最上位からPropinsi(州),Kabpaten/Kota(県/市),Kecamatan(郡),そして最も最小の行政地域であるDesa/Kelurahan(村落/区)からなる。
 本プロジェクトにおける「小地域」というのは,インドネシアにおける行政地域の最上位のPropinsi(州)の下位の行政地域であるKabpaten/Kota(県/市),その下位のKecamatan(郡),さらにその下位のDesa/Kelurahan(村落/区)のほかに,統計地域であるGrid Square (地域メッシュ)及びCensus Block (調査区)をさす。ここで「小地域統計」というのは,上記の小地域単位に表章された統計をいう。




                 例 DI Yogyakarta  行政境界




      例 DI Yogyakarta  Tertiary Grid Square (1km x 1km Grid Square)

          

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